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大沼紀子 『真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫 』 読了  

真夜中のパン屋さん4午前3時――真夜中にオープンする不思議なパン屋さんに現れたのは、ワケアリ男女の二人組。居候女子高生の希実は、彼らが抱える不穏な秘密によって、不本意ながらも、またまた事件に巻き込まれていく。
降り止まない雨の中、希実の過去に隠された謎が明らかに……。人気シリーズ第4弾!!


真夜中のパン屋さん 午前3時の眠り姫 / 大沼 紀子
文庫:352ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2013/10/4
価格:¥691


読了日:2014年3月25日



美和子の部屋(机の中だったかな?)で、律子が美和子に送った手紙を見つけた希実。
「ご存知の通り、私はあの子の記憶を奪ってしまいました。」
希実はどういう意味か理解できない。

ブランジェリークレバヤシに、いとこの沙耶が彼氏(安田)を連れて突然やってくる。叔母である希実の母・律子を頼って家出してきたらしい。結局、ブランジェリークレバヤシに居候する。
昔、希実は沙耶の家に預けられていたことがあるが、苛められていたので沙耶の印象は悪い。

希実は面倒だったが、妊娠している沙耶のために律子を探し始める。律子が昔働いていたお店で、律子が希実の合格祈願のお守りを持っていたことを知らされ、お守りをもらう(?)。

沙耶の元彼(元同棲相手)は寄りを戻そうとしていたが、できないと分かってから沙耶の命を狙う。
希実と沙耶は、日課の早朝散歩に行く。神社の境内に沙耶の元彼が現れ、希実が沙耶をかばって代わりに階段から落ち、病院に運ばれる。それでぐっすり寝ている間に過去(美和子と律子の諍い)のことを思い出す。
沙耶は想像妊娠していた。沙耶が家を出たのは、祖父の言いなりに暮らしている母親が、実は不倫していることを知ったから。

美和子と律子の出会いは20年ほど前。律子が働いていたお店に美和子の兄たち大学生グループが遊びに来ていて知り合いになり、その後美和子とも仲良くなった。
律子は美和子に希実を時々預けるようになる。律子は希実が美和子に懐きすぎたことに腹を立て、ある雨の日、どちらか好きな方を選べと言う。律子を選んだ希実は、美和子の事を忘れてしまう。
(冒頭の「記憶を奪った」というのは、美和子との関係を切って、忘れさせたことみたい)

希実の病院に暮林もかけつける。退院後、帰宅する際に暮林は律子の体調が思わしくないため、看病に行っていたことを話す。暮林は希実に、律子に「会いに行かんか?」と聞き、希実は「――うん。いいよ。会いに行く」と答える。


【登場人物】
篠崎希実……高校3年生。居候して店の手伝いをさせられている。
暮林陽介……ブランジェリークレバヤシの店主。今回は夏休みをとって店にいない。
柳弘基……ブランジェリークレバヤシのブランジェ。
暮林美和子……希実の義姉(血の繋がりはない)で、暮林の妻。柳の想い人。故人。

斑目裕也……店の常連客。脚本家。望遠鏡で人間観察する変態。
水野こだま……店に遊びにくる子供。
水野織絵……こだまの母親。
ソフィア……店の常連客。おかま。
美作孝太郎……希実のクラスに来た転校生。腹話術が得意。
アンジェリカ……孝太郎が持っている腹話術の人形。
篠崎律子……希実の母親。

篠崎沙耶…希実のいとこ。祖父が厳しく、父母はそれに逆らわず生活していた。広島の実家から家出してくる。
安田光…沙耶の彼氏のフリをして店に来た。実は警視庁捜査二課の刑事で、西嶋を詐欺容疑で追っていて、西嶋が出入りする店に入りたくて沙耶の彼氏役を買って出たらしい。
村上淳也…沙耶の本当の恋人で、高校3年生。アルパカに似ている。母親が美容関係の会社を経営している。
羽賀…淳也の母親の名で淳也を監視している見張り。
西嶋耕市…店の客。ソフィアさんと会っていた男。元証券会社勤務。会社が倒産し元妻・娘と別れて暮らす。38歳。会社設立のために資金を集めている。
篠崎正嗣(まさし)…沙耶の兄。幼い頃から猫をいじめたりしていた。

納涼祭の新作パン……フランス菓子のウィークエンドシトロンをヒントに作ったデニッシュ。



最初は眉毛がない沙耶ってドヤンキー?!と思ったけど、「都合のいい娘にしておくための親の呪いから、解かれようと思って…」って理由があったみたい。
「悪い呪いをかけられて、眠り姫みたいにずっと――。ずっと眠っとったんです。本当の自分を眠らせてた」
結局、想像妊娠だったけど、一人で子供を育てるために頑張る姿を見て、呪いも解けてたみたいだし? 希実との仲も良くなったし、結果オーライ?


【目次】
Open
Fraisage - 材料を混ぜ合わせる -
Pétrissage & Pointage - 生地を捏ねる & 第一次発酵 -
Tourage & Façonnage - 折り込み & 成形 -
Cuisson - 焼成 -


【関連】
『真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ』、読了
大沼紀子 『真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒』 読了
大沼紀子 『真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生』 読了
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tag: 真夜中のパン屋さん  大沼紀子  ポプラ社 
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大沼紀子 『真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生』 読了  

真夜中のパン屋さん3夜が深まる頃、暗闇に温かい灯りをともすように「真夜中のパン屋さん」はオープンする。今回のお客様は希実につきまとう、少々変わった転校生。彼が企む“計画”によりパン屋の面々は、またもや事件に巻き込まれていく。

真夜中のパン屋さん 午前2時の転校生 / 大沼 紀子
文庫:352ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2012/12/5
価格:¥672


「夢はちゃんと叶うから、信じて進めばいいんだよ」
「――ほら俺、ちゃんと魔法使いになれてるだろ?」




読了日:5月7日
第3弾は希実のクラスに転校してきた男の子が中心でお話が進みました。
以下ネタバレありますのでご注意 まずは登場人物。


【登場人物】
篠崎希実……高校3年生。居候して店の手伝いをさせられている。
暮林陽介……ブランジェリークレバヤシの店主。
柳弘基……ブランジェリークレバヤシのブランジェ。
暮林美和子……希実の義姉(血の繋がりはない)で暮林の妻。柳の想い人。故人。

斑目裕也……店の常連客。脚本家。望遠鏡で人間観察する変態。
水野こだま……店に遊びにくる子供。
水野織絵……こだまの母親。
ソフィア……店の常連客。おかま。
多賀田……柳の同級生。裏社会で成功して飲食店などを経営。

美作孝太郎……希実のクラスに来た転校生。腹話術が得意。
アンジェリカ……孝太郎が持っている腹話術の人形。
三木鈴香……希実の幼なじみ。(海外へ行くことが決まっている)
美作元史(げんし)……孝太郎とこだまの父親。医師。
安倍周平……新宿で診療所を開いている医師。46歳。
サトちゃん……安倍の診療所の看護師。(実は女装した柴山悟だった)
 ⇒柴山悟……白い粉(麻薬だったっけ?)を盗んで逃げていた男
篠崎律子……希実の母親。最後にブランジェリークレバヤシを訪ねてくる。
*妹が悪性の脳腫瘍で死に、美作を逆恨みしてる男



冒頭の魔法使いが…云々って部分、最初は孝太郎のことなのかと思ってたけど、最後まで読んでみると安倍医師のことでした。

最初の話に登場した希実の幼なじみの鈴香なんですけど、全く覚えてなかった(*_*)
鈴香は仲間外れにされて、1人で行動するようになってます。ある日、学校とは違う方向の電車に乗るところを見た希実は、孝太郎に言われて後を追います。

希実は所持金がなくて駅員とモメたせいで鈴香に見つかり、2人で海へ行ってフルーツサンドを食べました。鈴香は親の仕事の都合で海外へ移住するらしい。元々、鈴香が父親の浮気相手=希実の母親と勘違いして仲が悪くなってたので、離ればなれになる前に話せて良かった^^

最近思い出したみたいだけど、弘基は幼少期の希実と面識があったんだって。それで美和子が子供の時に希実に作ってあげたフルーツサンドと同じ味を出そう、と思って試作品をたくさん作ってました。 ←希実は全然覚えてなくて、普通に美味しいフルーツサンドとして食べてる


大学時代に行っていた宗教団体っぽい洗脳行為(?)や遺言状の書き換えなど、安倍医師はかなり怪しげな人だったけど、根は良い人そうでした。白い粉が安倍医師の診療所から見つかったのも、サトちゃんをかばってたからだし。
ここらへん、サクッと読んでしまったけど結構ダークな話ですよねw 多賀田がうまく取り計らってくれなかったら死人が出てたかも……ww

織絵って1作目の時は結構ひどいキャラだった気がするけど、かなりのほほんとした性格になってますね。どうやら希実の母親と面識があるみたい。ここが繋がってくるんだ!と少し驚きましたー。
孝太郎は安倍医師を利用して父親を罠にハメようとしてたけど、それも愛情の裏返しですな(=_=) 美作医師は逆恨みされた男に刺されして散々だったけど、助かって良かった=3


安倍医師が消えて色んな問題が解決した後、希実が文化祭の委員になってしまい、パン屋カフェをやることになる。クラスの仲間とパン作りの練習をして、文化祭当日、希実と弘基が出かけた後に、律子がブランジェリークレバヤシにやってくるところで終わり。クレさんは律子と連絡取れる状態だったのねw 次回は律子と希実が会うのかなぁ~~(゜_゜)


【目次】
Open
Fraisage & Pétrissage -材料を混ぜ合わせる & 生地を捏ねる-
Pointage & Rompre -第一次発酵 & ガス抜き-
Division & Détente -分割 & ベンチタイム-
Façonnage & Apprêt -成形 & 第二次発酵-
Cuisson -焼成-
 巻末エッセイ -山中ヒコ-

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大島真寿美 『ピエタ』 読了  

ピエタ18世紀、爛熟の時を迎えた水の都ヴェネツィア。
『四季』の作曲家ヴィヴァルディは、孤児を養育するピエタ慈善院で音楽的な才能に秀でた女性だけで構成される<合奏・合唱の娘たち>を指導していた。
ある日、教え子のエミーリアのもとに、恩師の訃報が届く。一枚の楽譜の謎に導かれ、物語の扉が開かれる――。


ピエタ / 大島 真寿美
単行本:336ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2011/2/9
価格:1,575円




読了日:6月30日
本の感想を書くのをすっかり忘れてた~;
綺麗な文章で読みやすかったです^^ 物語の展開も好き。オススメ。
続きにメモ&簡単なあらすじなど。
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大沼紀子 『真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒』 読了  

真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒真夜中にだけ開く不思議なパン屋さん「ブランジェリークレバヤシ」に現れたのは、美人で妖しい恋泥棒―。
謎だらけの彼女がもたらすのは、チョコレートのように甘くてほろ苦い事件だった…。
不器用な人たちの、切なく愛おしい恋愛模様を描き出す“まよパン”シリーズ第2弾。


真夜中のパン屋さん 午前1時の恋泥棒 / 大沼 紀子
文庫:381ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2012/2/3
価格:¥672


「救うってのがどういうことなのか、見せてやるからよ。
     一回で覚えやがれっつってんだよ! じゃあな!」




約2日で読了。3月の東京旅行のお供にしました。※ネタバレあり。
クリスマス~お正月頃の季節のお菓子が出てきたので、弘基が作ったシュトレンやガレットデロワを食べてみたいな~と思いました(´v`)


【登場人物】
篠崎希実…高校生。居候して店の手伝いをさせられている。
暮林陽介…ブランジェリークレバヤシ店主。
柳弘基…ブランジェリークレバヤシのブランジェ。
暮林美和子…希実の義姉(本当は血の繋がりはない)で暮林の妻。柳の想い人。故人。

由井佳乃…柳の元彼女。父親の会社が倒産して一家離散した後、恋人と別れたのを機に結婚詐欺師になる。
由井彩乃…佳乃の双子の姉。柳の元浮気相手。

斑目裕也…店の常連客。脚本家。望遠鏡で人間観察する変態。綾乃に惚れる。巻末で綾乃と付き合えることになる。
こだま…店に遊びにくる子供。
ソフィア…店の常連客。おかま。
多賀田…柳や佳乃たちの同級生。裏社会で成功して飲食店などを経営。佳乃を救おうとしている。
萩尾修司…佳乃を追いかけ回していた男。広告代理店勤務。



店に柳の中学時代の恋人・佳乃(本当は綾乃)が突然現れて、昔書いた婚姻届を見せる。彼女はお店に住みつく。希実は佳乃を探す男たち数人に出会う。

絢乃は弘基に佳乃を助けてもらうため店に来ていた。佳乃は結婚詐欺をしていて、ヤバイ人を相手にしてしまった。佳乃は昔家族で住んでいた家を買うため詐欺を働き、競売にかけられている家を6千万円で買おうとしていた。
弘基は佳乃の前に現れた萩尾に、佳乃と結婚すると告げて追い払う。

「心に決めた人はいるんだけどよ。その人はもう、死んじまったからさ」
…だからって、佳乃との結婚をアッサリ決めちゃう弘基って変わってる…(゚Δ゚*) 佳乃は結局警察に自首しました。出所したら多賀田が迎えに行きそうな気がする。

2冊目ではパン屋の人達の過去がさらに掘り下げられるのかと思ったけど、佳乃&絢乃を助けることで1冊終わっちゃいました。これはこれで面白かったけど、ちょっと物足りないかなー。希実が暮林を好きなのが分かるけど、進展…しないよねw

こだまが持ってたカメラ(元の所有者は美和子)を現像してみたら、美和子と小学校の入学式時の希実が写ってたらしい。面識なさそうだったのにね(・σ・) 美和子さんは希実を知っていた?


【目次】
Open
Mélanger les ingrédients & Pétrir la pâte
   ―材料を混ぜ合わせる&生地を捏ねる―
Pointage & Tourage ―フロアタイム&折り込み―
Découper des triangles & Fermentation finale
   ―カット成形&最終発酵―
Cuisson ―焼成―


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『真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ』、読了  

真夜中のパン屋さん都会の片隅に真夜中にだけ開く不思議なパン屋さんがあった。オーナーの暮林、パン職人の弘基、居候女子高生の希実は、可愛いお客様による焼きたてパン万引事件に端を発した、失綜騒動へと巻き込まれていく…。
期待の新鋭が描く、ほろ苦さと甘酸っぱさに心が満ちる物語。


真夜中のパン屋さん 午前0時のレシピ / 大沼 紀子
文庫:320ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2011/6/3
価格:¥651


「おいしいもんを食べると、人はうっかり笑ってまうやろ?
            そういうパンを、たくさん作りたいんや」




約2日くらいで読了。

想像してたより若干ダークな内容だったけど、楽しく読めました。まだ明かされてない部分もあるし、続編が出そうな気がします(゜v゜) 適当な感想は続きで▼
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『一鬼夜行』、読了  

一鬼夜行江戸幕府が瓦解して五年。強面で人間嫌い、周囲からも恐れられている若商人・喜蔵の家の庭に、ある夜不思議な力を持つ小生意気な少年・小春が落ちてきた。
自らを「百鬼夜行からはぐれた鬼だ」と主張する小春といやいや同居する羽目になった喜蔵は、次々と起こる妖怪沙汰に悩まされることに―。

あさのあつこ、後藤竜二両選考委員の高評価を得たジャイブ小説大賞受賞作、文庫オリジナルで登場。


一鬼夜行 / 小松 エメル
文庫:320ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2010/7/6
価格:¥651


「――寂しい奴だな」



約2日で読了。
う~む。なんだか話に乗り切れないまま読了してしまった。妖怪モノは好きなんだけどなー。簡単なネタバレは続きで▼
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『光と闇の旅人Ⅱ 時空の彼方へ』、読了  

光と闇の旅人2舞台は、いよいよ江戸へ――。
母とふたり、貧しいながらも平穏無事に暮らしていた少女・おゆきの周囲に、不思議な出来事が続出する。長屋での変死事件に続き、仕立師として働く母の得意先である商家でも、おゆきと同年代の娘の様子がおかしいという。そんななか、母の口から、自らの特殊な出自を聞いた彼女は……。
江戸時代と現代――時空を超えて繰り広げられる青春エンターテイメント・シリーズ、待望の第2弾!



光と闇の旅人Ⅱ 時空の彼方へ / あさの あつこ
文庫:224ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2010/11/5
価格:¥567


「誰も恨んではならぬ、憎んではならぬ。雪はその名のとおり白雪のごとく
  清い心を持って生きよと…そんな心を持った娘に育ててくれ。頼む」




約1日で読了。2巻は江戸編。3巻でどう決着がつくのか楽しみです^^
では続きで簡単なネタバレをどうぞ~▼
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『KAGEROU』、読了  

KAGEROU.jpg第5回ポプラ社小説大賞受賞作。
『KAGEROU』――儚く不確かなもの。廃墟と化したデパートの屋上遊園地のフェンス。「かげろう」のような己の人生を閉じようとする、絶望を抱えた男。そこに突如現れた不気味に冷笑する黒服の男。命の十字路で二人は、ある契約を交わす。
肉体と魂を分かつものとは何か? 人を人たらしめているものは何か? 深い苦悩を抱え、主人公は終末の場所へと向かう。そこで、彼は一つの儚き「命」と出逢い、かつて抱いたことのない愛することの切なさを知る。
水嶋ヒロの処女作、哀切かつ峻烈な「命」の物語。


KAGEROU / 齋藤 智裕
単行本:236ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2010/12/15
価格:¥1,470


「あなたがこの世から消えるためのお手伝いをさせていただきたいんです」



約1日で読了。話題作なので読んでみました。酷評してる人も多いけど、処女作にしては読みやすいし悪くなかったと思う。何を得たかと聞かれると困るけど、そういう小説は他にもあるしw では簡単なネタバレ感想は続きで▼
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『DINER(ダイナー)』、読了  

ダイナーひょんなことから、プロの殺し屋が集う会員制ダイナーでウェイトレスをする羽目になったオオバカナコ。
そこを訪れる客は、みな心に深いトラウマを抱えていた。一筋縄ではいかない凶悪な客ばかりを相手に、カナコは生き延びることができるのか? 次々と現れる奇妙な殺し屋たち、命がけの恋──。

人の「狂気」「恐怖」を描いて当代随一の平山夢明が放つ、長編ノワール小説。


DINER(ダイナー) / 平山 夢明
単行本:473ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2009/10/23
価格:¥1,575


「面白かったぜ! オオバカナコ」

約1日で読了。グロいけど面白かった~!
前から読もう読もうと思って機会を逃してた本だっただけに、読めてスッキリです。しかも面白かったから得した気分。

殺し屋専門の定食屋(ダイナー)ということで訪れる客は変人・奇人ばかりなんだけど、どこかしら愛嬌がありました。それぞれ暗い過去を持ってて殺しの世界にいるのもやむなしと思える面もあります。
でもだからと言って、淡々と(人によっては嬉々として)殺人を繰り返す彼らを肯定する気にもなれず、とても複雑な心境で読み進めました。

スキン、炎眉とラストが切ない。まさかあんな結末になるとはね。ビックリだよ。ボンベロの不器用さに惚れたゼ! …ということで、ネタバレ感想は続きでどうぞ▼
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『民王』、読了  

民王ある日突然、首相・武藤泰山と、武藤の大学生のドラ息子・翔の中身が入れ替わってしまう。原因もわからないまま、やむなく泰山の変わり身となって国会に出ることになった翔。
遊んでばかりの日常を送ってきた翔には、国会でおこなわれる討論や質疑応答など、到底理解できない。幼稚な発言を繰り返す上、首相だというのに文書に書かれた漢字すら読めず誤読を繰り返すという状況に……。

首相と息子の入れ替わりなど夢にも思わない世間では、一国の代表とは言いがたい言動に対する厳しい批判が渦巻く。
またそれと時を同じくして、泰山のまわりでは、閣僚の酔っ払い発言やスキャンダル、献金問題などが相次ぐ。
国を背負うはずの大人たちに、一体何が起こったのか―。


民王 / 池井戸 潤
単行本:362ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2010/5/25
価格:¥1,575


約1日で読了。
『鉄の骨』みたいな少し重め系かと思いきや、軽いタッチですっごく読みやすかったです。各キャラの個性が強く、活き活きしてました。 ※ネタバレあり

全体を通して笑えるポイントが多かったな~。妻に1億円渡すよう迫られる泰山。翔の漢字読み間違え。マグマ大使みたいな電波妨害ヘルメット。タメ語で話す真田と警視総監(←いとこ同士)。ケチな蔵本。鶴田のワインでうがい発言。バナナ官房長官。

最初はダメダメだと思ってた息子の翔が、意外と就職活動をマジメにしててビックリ。志望動機もまともだったしw 国会では漢字を読み間違えまくったけど、カリヤンをかばったトコと予算委員会で一喝したトコはカッコ良かったな。
父親の武藤も無類の女好きではあるけれど、盟友の官房長官・カリヤンや経済産業大臣・鶴さんとの信頼関係が良いですね。
それから超有能な公安の新田さんの働きが渋い! 

冬島が悪の親玉で、海外の製薬会社の新薬承認のために「CIAの最先端技術を盗み出して閣僚親子の脳波を入れ替える」、「脳波を発信するためのチップを歯医者を使って埋め込ませる」というのは結構無茶な設定だなーと思うけど、小説だし全体的に面白かったから細かいことはどうでもいいです。母親の病気のことから今回の企みに参加した南真衣も、あんまり詳しいことは知らなかったみたいですね。

物語は新薬許認可法案が可決され、それと同時に武藤泰山が衆議院の解散を告げたところで終わります。ドラマチック~(゜∀゜) 小説だからこそ出来ること・言えることも多かったけど、それも含めて最後まで楽しく読めました。


【登場人物】
武藤泰山……現・首相。与党の民政党所属。
武藤翔……武藤の息子。京成大学の学生で2回留年している。
武藤綾……泰山の妻で翔の母。

貝原茂平……武藤の第一秘書。32歳。
新田……警視庁公安第一課の警視。三十そこそこ。

狩屋孝司……官房長官。カリヤン。バナナ官房長官。
真田武彦……防衛大臣。40歳。
城山和彦……民政党の大物議員。
鶴田洋輔……経済産業大臣。"居眠り鶴田"。鶴さん。酒に弱い。
江見芳信……国土交通大臣。失言が問題になる。
蔵本志郎……野党第一党の憲民党党首。エリカの父。
浜畑健三郎……憲民党の若手イケメン議員。国家対策委員長。
真鍋義人……蔵本の私設秘書。
冬島一光……共和党党首。
河田秀平……衆議院議長。
田辺靖……前・首相。
安西滋……前々・首相。
田部井……官房副長官。

カーティス……アメリカ合衆国大統領
ガードナー……アメリカ合衆国財務長官

南真衣……学生実業家。翔と同じ大学に通う学生。
村野エリカ……蔵本の娘。翔と同じ大学に通う学生。体が入れ替わる。
マキハラ……翔の友人。
橋田……演歌歌手・橋田洋一郎の息子。翔にケンカを売る。
鶴田航……鶴田経済産業大臣の息子。体が入れ替わる。

小中寿太郎……政治評論家
堂島……防衛省の研究員。
丸山浩一……丸山歯科医院長。借金返済のため今回の計画に参加。
菜々美……狩屋の元愛人。

【目次】
プロローグ
第一章  御名御璽
第二章  親子漫才
第三章  極秘捜査
第四章  キャンパスライフ
第五章  スキャンダル
第六章  我らが民王
エピローグ

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『プロムナード』、読了  

プロムナード毎日がショートショート。謎多き小説家のおかしな日常。初エッセイで初公開!
作家になるまでの道程から、昔好きだった女の子との話まで…。一篇一篇に驚きが詰まった、新感覚のエッセイ54篇に加え、17歳のときに初めて描いた絵本『緑色のうさぎの話』。19歳のときに初めて文字で綴った戯曲『誰かが出て行く』も特別に収録。


プロムナード / 道尾 秀介
単行本:288ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2010/5/28
価格:¥1,365


約1日で読了。気取らず書かれてて面白かった~。
タイトルの『プロムナード』はフランス語で「散歩」「散歩道」という意味だそうです。
1つの話題が3P程度(+挿絵)なので読みやすいです。数冊著作を読んでいたけど、ペンネームの由来、作品名の干支シリーズなど知らないことが多かったので楽しめました。

中盤に収録されている絵本のうさぎのヘタさ加減が逆に良い感じw 途中に書いてある詩(?)の「ふゆごもり」ってのも良いですね~▼

ふゆごもり
はなをめでに いきましょう、せっかくはるが きたのだから。
みずをさわりに いきましょう、せっかくなつが きたのだから。
きのみをたべに いきましょう、せっかくあきが きたのだから。
いろんなはなしを しませんか、もうすぐふゆが くるのだから。


日常生活から作家としての考えなど、色々詰まった1冊です。オススメ。

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『光と闇の旅人Ⅰ 暗き夢に閉ざされた街』、読了  

暗き夢に閉ざされた街結祈は、ちょっと引っ込み思案の中学一年生。東湖市屈指の旧家である魔布の家に、陽気な性格で校内の注目を集める双子の弟・香楽と、母、曾祖母らと暮らしている。ある夜、禍々しいオーロラを目にしたことをきっかけに、邪悪な「闇の蔵人」たちとの闘いに巻き込まれ…。
「少年少女のきらめき」「SF的な奥行き」「時代小説的な広がり」といったあさの作品の魅力が詰まった新シリーズ、第一弾。


光と闇の旅人Ⅰ 暗き夢に閉ざされた街 / あさの あつこ
文庫:224ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2010/5/7
価格:¥567


約半日で読了。悪と戦って成長する少女の物語でした。
ありがちな物語だけど、曾祖母と猫のおゆきの存在が面白いし、結祈が双子の弟・香楽を頼らないのがカッコイイ。魔布家には代々女の子しか生まれないハズなのに……。香楽はどういう存在なんだろう。
今回の敵役は蜘蛛御前。それに巻き込まれた新聞部の上岡七美と祖母、クラスメイトの谷田やよいはヒドイ目に遭ったな…>蜘蛛の糸攻撃w 

全3巻の予定で、次巻は"おゆき"の暮らす江戸時代に行くらしい。続きが楽しみ♪

【目次】
第一章  二人の少女
 その一、結祈 夢を忘れる
 その二、結祈 水鏡を覗く
第二章  闘いの始まり
 その一、結祈 決意する
 その二、蜘蛛御前
第三章  蜘蛛御前のワナ
 その一、魔布家の秘密
 その二、早朝の恐怖
 その三、放課後の闘い
第四章  闇の住人たち
 その一、闇の中で
 その二、東湖市の異変
 その三、霊安室に横たわる者は
第五章  新たなる恐怖
 その一、霊安室
 その二、結祈の涙
 その三、香楽の怒り

 解説  三村美衣

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『トーキョー・クロスロード』、読了  

トーキョー・クロスロード「別人に変装して、ダーツに当たった、山手線の駅で降りてみる」これが休日の森下栞の密かな趣味。そこで出会ったかつての同級生、耕也と、なぜか縁が切れなくて…。
高校生の「今」を鮮やかに描く、フレッシュで切ない青春ストーリー。


トーキョー・クロスロード / 濱野 京子
単行本:273ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2008/11
価格:¥1,365


約3時間で読了。
地元の市が制定した「坪田譲治文学賞」の受賞作品なので読んでみました。すでに文庫が発売されてるみたいです。栞たちが街を歩いて様々な景色を見るのが楽しそう。散歩いいなーいいなー。
耕也の名字が「月島」だから、手の届きそうにない彼を遠い存在の「お月さま」に例えるのが上手いなぁと思いました。

お話は、過去に一度キスしたことで心に残っていた男の子と偶然再会したことから始まる恋愛モノでした。自分と似た部分を持つ耕也に、自らの意志に反して惹かれてしまう栞。
いつも他人の評価を「そんなことない」と否定する栞の性格をう゛ーん(^^;)…と思っちゃうし、彼女がいるくせに栞について街を歩く耕也も好きになれなかったですw 最初っからこの人がハッキリ行動してれば良かったのに…。まぁ恋愛って失くしてから気付くものも多いんでしょうね。

この本を読んでて登場人物たちが栞のことを「面白い」って言うのがイマイチ理解できなかったw わりと普通の反応してたと思うけどなぁ。もしかして私も変人ってこと!?
登場人物の中では、ジャズでサックスを吹いてる麟太郎と愛する人の子供を産んだ貴子、この留年組2人が好きでした。友達の亜子と美波も性格が分かりやすいから、わりと好きかな。

耕也の「モリ欠乏症」って表現にちょっと笑ったw 主人公の恋愛もまぁ上手く収まって良かったけど、クラスメイトが文化祭で貴子の結婚式をやってあげて良かったねーと思いました。

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tag: トーキョー・クロスロード  濱野京子  ポプラ社 
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『四十九日のレシピ』、読了  

四十九日のレシピ熱田家の母・乙美が亡くなった。気力を失った父・良平のもとを訪れたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、生前の母に頼まれて、四十九日までのあいだ家事などを請け負うと言う。
彼女は乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を良平に伝えにきたのだった。家族を包むあたたかな奇跡に、涙があふれる感動の物語。


四十九日のレシピ / 伊吹 有喜
単行本:262ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2010/2/16
価格:¥1,470


約1日で読了。
亡妻が残したレシピの料理を食べ、掃除をし、「四十九日」の準備をして故人を想うことで、自然と前向きに生きられるようになるお話。 
なんというか、不思議なバランスで書かれた本だなーと思いました。適当な感想は続きでどうぞ▼


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tag: 四十九日のレシピ  伊吹有喜  ポプラ社 
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『きのうの神さま』、読了  

きのうの神さま『ゆれる』で世界的な評価を獲得し、今、最も注目を集める映画監督が、日常に潜む人間の本性を渾身の筆致で炙りだした短編集。『ディア・ドクター』に寄り添うアナザーストーリーズ。

きのうの神さま / 西川 美和
単行本:211ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2009/04
価格:¥1,470


サクサク読めました。多分3~4時間くらいで読めたと思う。
最近「なぜこの本を図書館で予約してたんだ?」と自分で記憶にない本が多くてビビリます。多分ボケーッと読書メーターの読みたい本ランキングとかチェックして、なんとなく予約してるんだろうなぁ…。

不思議なことに本のタイトルである『きのうの神さま』というお話はなかったです。『1983年のほたる』以外はどれも医者が関係したお話でした。独特の文章ですね、西川さん。
読んでる間は色んなことを考えさせられるし、嫌いな文章ではないけど好みってほどでもないかなー。基本的にアクション要素のある小説の方が好きなので。

ただ、『ディア・ドクター』の親子関係・兄弟関係は好きです。病室の笑い合うシーンがとても印象的。読んで損はないと思います(^ω^)

【目次】
1983年のほたる
ありの行列
ノミの愛情
ディア・ドクター
満月の代弁者

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『コンビニたそがれ堂』、読了  

コンビニたそがれ堂コンビニたそがれ堂は、コンビニですが、売っているものは、ふつうのお店とちょっとちがいます。それに、いこうと思ってもいけるとはかぎりません。気がつくと、いつのまにかひらいているのです。
もしあなたが、夕暮れどきに、鳥居のそばに、知らないコンビニのあかりをみつけたら、ぜひ、のぞいてみてください。


コンビニたそがれ堂 ~街かどの魔法の時間~ / 村山 早紀
単行本:183ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2006/09
価格:¥1,029


約1日で読了。不思議なコンビニが舞台の5編が収録された児童書です。私はひらがなが多い文章を読むのが苦手なので、児童書なのに時間かかりました(´∀`;)

人と動物、そして物の間にも相思相愛の関係ってあるんだなぁと心が温かくなりました。とっても美味しそうなおでんと稲荷ずし、食べてみたいです^^ 「あんず」という猫と飼い主のお話が一番好きかな~。
作者の考えが伺える「あとがき」も素敵でした。どっちかというと、あとがきに感動した気がするw

【目次】
コンビニたそがれ堂
手をつないで
桜の声
あんず
あるテレビの物語
エンディング~たそがれ堂
あとがき

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『恋文の技術』、読了  

恋文の技術京都の大学から、遠く離れた実験所に飛ばされた男子大学院生がひとり。無聊を慰めるべく、文通武者修行と称して、京都に住むかつての仲間たちに手紙を書きまくる…。森見節満載、ほろにが可笑しい新・書簡体小説。

"ラブリーラブリーこりゃラブリー"


恋文の技術 / 森見 登美彦
単行本:332ページ
出版社:ポプラ社
発売日:2009/03
価格:¥1,575


通勤途中にニヤニヤ読みながら(完全に変質者状態w )、3日ほどで読了。男性の方でこの本を外で読むのは、ある意味勇気がいりますよ。頻出単語が「おっぱい」ですからw タイトルからは想像のつかないこの阿呆さ加減が森見さんの素敵なところです。
あぁ、面白かった~ 装丁も可愛くてお気に入りです^^

主人公は守田一郎という大学院生。彼が友人、先輩、家庭教師の元教え子、妹、森見登美彦先生(!)、そして想いを寄せる人に送った手紙が1冊にまとめられた本です。相手からの文章は載っていないけど、推測で話が分かるようになっています。これを読んだ後は、誰かに手紙を書きたくなりました~。
この作品を読む前に、他の森見作品を読んでおいた方がより楽しめる内容だと思います。ダルマとか、"パンツ番長"とか(笑) ではネタバレ感想は続きでどうぞ▼
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